天ぷらを喰らう

カミサンと天婦羅を食べに行った。カウンターに座って目の前で揚げてもらうお店。こういうお店でカウンターに座るのは初めてやったんでチョット緊張した。新鮮で絶妙な半生に揚がった車海老やスミイカ、海苔で巻いた蛤、紫蘇で纏めた雲丹、厚さが1cmはある肉厚な椎茸、ホッコリしたユリネ、瑞々しいアスパラガス等。素材もよければ腕も良い。太白胡麻油で丁寧に揚げられた天ぷらは軽やかで素材自体の味や香りが活きてました。当然値段もアレでしたが、値段分の価値は十分にあると思う。ただ頻繁に食べれる程の経済力はワシには無い。
ちなみにワシら夫婦の横の席にはTVで文化人面らしてコメンテーターやらをやってるような人たちが何人か座ってた。そのうちのオッサンの一人がちょっと偉そうに「ここは胡麻油を使わないのかね?」みたいな質問をした。オッサンは胡麻油といえば焙煎した香りが強いものしか知らなかったらしい。確かに香ばしさを出すために焙煎した胡麻油で揚げる店もあるし、それはそれで美味しいと思う。しかしこの店のご主人は素材の風味を活かすために香りのほとんどない胡麻油を使ってる。そのことも分からずに無粋な質問をするなんて流石はテレビでコメンテーターをする人だなぁと思ってたら、お店のご主人に「胡麻を生で搾った太白胡麻油で…」の説明を受けて素直に納得してた。意外と素直なんね、コメンテーターの人。「ここで一悶着あればワシが美味しんぼの山岡さんバリに場を混乱させるような嫌味が言えたかもしれないのにー」と美味しんぼ世代のアホ妄想をした。